小川プロダクション全作品特集上映

ogawa

ユーロスペース渋谷にて、2014年6月21日(土)~7月11日(金)まで開催!

作品一覧

三里塚シリーズを始め、世界ドキュメンタリー映画史に残る傑作を製作した小川プロダクション。主なメンバーは20歳代の映画青年であり、集団で共同生活をしながらの映画製作は、現代を先駆ける実験的な試みだった。今年で解散して20年になることを契機に、活動と作品が後世に遺したものについて考察する。

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NEW!「毎日新聞」7月2日(水)夕刊に、飯塚俊男(プロデューサー・監督/小川プロスタッフ)さんによる寄稿が掲載されました!

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開催期間中、トークショー実施!トーク日程+ゲスト(敬称略)
※終了分には随時レポート写真を追加しています。

●6月21日(土)14時からの「ニッポン国古屋敷村」上映終了後: 伏屋博雄(プロデュサー/小川プロスタッフ) 聴き手:石坂健治(東京国際映画祭アジア部門ディレクター/日本映画大学教授)終了 レポート
●6月22日(日)14時からの「1000年刻みの日時計」上映終了後: 対談:山根貞男(「映画を穫る」編者/映画評論家)と鈴木一誌(DVDブック「三里塚の夏」を観る編著者/ブックデザイナー)終了 レポート

●6月27日(金)18時からの「三里塚 第二砦」上映終了後: 飯塚俊男(プロデューサー・監督/小川プロスタッフ) 聴き手:石坂健治終了 レポート
●6月30日(月)18時からの「どっこい!人間節」上映終了後: 上野昂志(映画評論家・明治学院大学言語文化研究所で<小川紳介を読む>開講中) 聴き手:石坂健治 終了 レポート
●7月5日(土)15時からの「三里塚・五月の空 里のかよい路」上映終了後、鎌仲ひとみ(監督)終了 レポート
6/21                      6/22                   6/27                  6/30
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●7月7日(月)18時からの「三里塚の夏」上映終了後:大津幸四郎(『三里塚の夏』撮影/2014年公開予定『三里塚に生きる』共同監督・撮影)+代島治彦(『三里塚に生きる』プロデューサー・共同監督・編集) 聴き手:石坂健治終了レポート
●7月8日(火)18時からの「小川プロ訪問記」上映終了後: 瀬々敬久(監督) 聴き手:石坂健治終了レポート

・ トークイベント情報一覧は、こちらでもご確認いただけます。


コメント

小川作品を観て、あの頃はよかったなどと思うのは大バカ野郎だ。諦めるのはまだ早い。いまこそ怒りを呼び覚まそう。人が人として生きるために。―― 池谷 薫(映画監督)

伝説的映画作家・小川紳介と小川プロによる作品のほとんどは、DVDにもなっていないし、観たくてもなかなか観ることができない。その全作品を特集上映するとは、よだれが出るような好企画であり、必見である。 ―― 想田和弘(映画作家)

20代の頃の自分にとって、小川と土本という二つの名前は特別なものでした。撮ることと生きることが不可分なこのふたりを、その作品を、遠くに仰ぎ見ながら、嫉妬したり卑下するよりも、指針と出来る幸せを強く感じていたことを記憶しています。その気持ちは今も変わりません。――是枝裕和(映画監督)


寄稿

巨大なドキュメンタリー山脈
石坂健治(東京国際映画祭アジア部門ディレクター/日本映画大学教授)

小川プロダクションが解散して20年が経過した。すご腕のスタッフたちが共同生活をしながら長期取材、撮影から製作、上映までのサイクルを全うする独特の映画作法は、同時代の世界の映画シーンから驚嘆されたのみならず、いまなお欧米からアジアまでの後続世代に大きな影響を与えつづけている。アメリカの研究者ノーネスが小川プロを戦後日本のドキュメンタリー映画史のなかに位置づける大部の学術書”Forest of Pressure”(圧殺の森)を刊行するかと思えば、台湾と中国で翻訳出版された小川紳介の語りの記録「映画を穫る」は中華圏のインディペンデント映画作家たちの精神的なバイブルとして読み継がれている、といった具合だ。⇒ つづきを読む


インタビュー ”小川プロの映画にはじめて“映像のアジア”を見た! 石坂健治さん(東京国際映画祭アジア部門ディレクター/日本映画大学教授)インタビュー” ⇒ neoneo web 



上映作品一覧

●タイムテーブルは、こちらでご確認いただけます。

summerinnarita 『日本解放戦線・三里塚の夏』 三里塚の夏
6/23 15:00  6/24 18:00   6/28 12:00  7 /4 18:00  7/7 18:00
監督:小川紳介 撮影:大津幸四郎・田村正毅/録音:久保田幸雄/モノクロ/16ミリ/108分/1968年
1968年4月から7月、条件付き売却賛成の農家の土地立入り調査をする空港公団職員、護衛する機動隊と、阻止しようとする農民・学生を、「三里塚映画班」として農民側についた小川プロがとらえた記録。「三里塚」シリーズの第1作。
★7月7日(月)18時の回上映終了後、大津幸四郎(『三里塚の夏』撮影/2014年公開予定『三里塚に生きる』共同監督・撮影)+代島治彦(『三里塚に生きる』プロデューサー・共同監督・編集) 聴き手:石坂健治
partisan01 『パルチザン前史』 パルチザン前史
6/23 12:30 6/24 15:00 6/30 15:00 7/2 18:00 7/4 15:00 7/5 12:00
監督:土本典昭・堤雅雄 撮影:大津幸四郎・一之瀬正史/録音:久保田幸雄 編集:土本典昭・松本武顕/モノクロ/16ミリ/120分1969年/120分
1968年の京大全共闘運動における、京大助手・滝田修と彼を囲む学生の言動を記録。一人の理想家肌の活動家の政治活動から家庭での表情までを、撮られる側との信頼関係に基づく至近距離でとらえた日本映画史上の傑作。
File19 『日本解放戦線・三里塚』 解放戦線 三里塚 6/25 18:00 6/28 15:00 6/30 12:30
監督: 小川紳介/撮影:田村正毅/カラー/16ミリ/141分/1970年
日本映画監督協会新人監督賞
空港建設に向けて整地される三里塚に暮らし続けようとする農民を見つめた作品。激しくなる公団による懐柔や切り崩しは、農民自身をあぶりだす。生きる源を求める人々。開拓の心を語る若者は、生の証を求めるように、土を掘り起こし始める。
Three_days_war03 『三里塚・第三次強制測量阻止闘争』 三里塚 阻止闘争 6/26 18:00 6/28 18:00 7/1 12:30
監督: 小川紳介/撮影:田村正毅/白黒/16ミリ/50分/1970年
公団・機動隊と農民たちの3日間の闘いを描く。農民は自ら全身に糞尿をかけ立ち向かい、黒煙の中、激しく闘った。一週間の予定を3日間で切り上げた公団側。農民の創意的な阻止が展開する中で、公団は測量できたのか…。
dainitoride2 『三里塚・第二砦の人々』 三里塚 第二砦 6/26 15:00 6/27 18:00 6/29 15:00  7/2 12:30 7/7 15:00
監督:小川紳介/撮影:田村正毅/白黒/16ミリ/143分/1971年
マンハイム国際映画祭ジョセフ・フォン・スタンバーグ賞受賞
地元農民に事前説明なく、新空港建設用地を測量しようとした国と公団は、機動隊を引き連れ強制収用を強行。農民側は徹底抗戦し砦を築く。鎖で自らの体を木にくくりつけ、一歩も動かない女性。助けようとスクラムを組む人々。
★6月27日(金)18時の回終了後、飯塚俊男さん(小川プロスタッフ/プロデューサー・監督)トーク有 聴き手:石坂健治さん(東京国際映画祭アジア部門ディレクター/日本映画大学教授)
naritatower01 『三里塚・岩山に鉄塔が出来た』 三里塚 岩山に鉄塔 6/27 15:00 6/29 18:00  7/3 12:30 7/8 15:00
監督:小川紳介/撮影:田村正毅/白黒/16ミリ/85分/1972 年
1972年2月、飛行審査を阻むべく鉄塔建設工事開始。全国から集ったトビ職、学生、現地の農民。3月、60・5メートルの塔が完成。塔は滑走路と称するコンクリートの塊の前に立ち、飛行審査を阻止し続ける……。
hetaburaku083 『三里塚・辺田部落』 三里塚 辺田部落 6/21 18:30 7/3 18:00 7/5 18:00  7/9 15:00
監督:小川紳介/撮影:田村正毅/録音:久保田幸雄/モノクロ/16ミリ/146分/1973年
公団による切り崩しが進む中、結束を守る辺田部落のありのままを記録。共同墓地が公団の手に落ちた事を知り動揺する老人。警官の死後、逮捕の恐怖に怯える若者。徹底した長回し撮影で、村の時間が現出と国際的に高く評価。
asongofthebottom01 『どっこい!人間節‐寿・自由労働者の街』 どっこい!人間節 6/24 12:30 6/30 18:00  12:30 7/3 15:00
製作:伏屋博雄 撮影:奥村祐治/調査・渉外:湯本希生/構成・編集:小川紳介 /モノクロ/16ミリ/121分/1975年
ニヨン国際映画祭銀賞受賞
山谷、釜ケ崎とならんで三大寄せ場の一つ横浜・寿町。約300㎡四方に90軒の簡易宿泊所が密集し、約5千人が生活する。スタッフが10ヶ月ほど住み込み、自分の過去や未来を語る人々を撮影。日本の現実の一部を鋭く切り取った。
★6月30日(月)18時の回終了後、上野昂志さん(画評論家/明治学院大学言語文化研究所で<小川紳介を読む>開講中)トーク有 聴き手:石坂健治さん
cleancenter01 『クリーンセンター訪問記』クリーンセンター 7/10 15:00
企画:上山市/監督:小川紳介/製作:飯塚俊男/撮影:奥村祐治/モノクロ/16ミリ/57分/1975年
山形県上山市の新しいゴミ焼却場<クリーンセンター>の紹介と、ゴミの分別収集への協力要請を目的に作られた市の広報映画。ゴミ収集労働者の話から、一人一人が豊かな個性をもって仕事ととり組んでいることがわかってくる。
naritaskiesofmay01 『三里塚・五月の空 里のかよい路』 三里塚 五月の空 6/27 12:30 7/1 18:00 7/5 15:00
製作:伏屋博雄・飯塚俊男・見角貞利・朝日節子・畑中広子 撮影・田村正毅 編集: 小川紳介・福田克彦・原正・林鉄次・瓜生敏彦・川田弓子・白石洋子・渡辺孝明 ミキサー:久保田幸雄
/カラー/16ミリ/81分/1977 年
山形県上山で農作業に従事していたスタッフが4年ぶりに三里塚に戻って撮影した作品。空港公団により倒される鉄塔。そして、耕作不能にまで破壊される農地・・・。
★7月5日(土)15時の回上映終了後、鎌仲ひとみ(映画監督)によるトーク有
maginosericulture 『牧野物語・養蚕編』 牧野物語養蚕編 7/1 15:00 7/9 18:00 7/11 12:30
監督:小川紳介/製作:飯塚俊男・伏屋博雄/撮影:原正/録音:瓜生敏彦/編集:福田克彦/カラー/8ミリ・拡大16ミリ/112分/1977年
山形県牧野村に移住した小川プロのスタッフが、蚕とともに半生を歩んできた木村サトさんから、蚕の飼育を、葉の選び方から繭を作るまでを学んでゆく。
maginoapass01 『牧野物語・峠』 牧野物語峠 7/11 15:00
監督:小川紳介/製作:飯塚俊男・伏屋博雄/撮影:奥村祐治/録音:瓜生敏彦/出演:真壁仁/白黒/16ミリ/43分/1977年
山形の詩人、真壁仁の70歳の記念に詩碑「峠」が建立される。真壁にとって「峠」は戦争体験と戦後の新しい生きる道との“峠”であり、百姓として、詩人として「自己史を日本農業史として書こう」という強い意志の表明でもある。
furuyashiki1 『ニッポン国古屋敷村』 古屋敷村 6/21 14:00 7/6 12:00 7/10 17:00
監督:小川紳介/製作:伏屋博雄/撮影:田村正毅/現地録音:菊池信之/助監督:飯塚俊男/整音:浅沼幸一/カラー/16ミリ/210分/1982 年
ベルリン映画祭国際批評家連盟賞受賞
蔵王山系中に位置する古屋敷村は僅か8戸。若者は町で働き、日中は年寄だけだ。生々しく語られる昭和の凶作と戦争――。ひとつの山村を舞台にしたニッポン国の壮大な歴史絵巻が展開する。小川プロのスタッフが農業を営みながら作った傑作。
★6月21日(土)14時の回終了後、伏屋博雄さん(neoneo代表/小川プロスタッフ)トーク有  聴き手:石坂健治さん
maginoatale01 『1000年刻みの日時計 牧野村物語』 1000年刻みの日時計 6/22 14:00 7/6 16:00 7/11 16:45
監督:小川紳介/製作:伏屋博雄/助監督:飯塚俊男/撮影:田村正毅/録音:久保田幸雄・菊池信之/音楽:富樫雅彦/出演:土方巽・宮下順子・田村高廣・河原崎長一郎他/カラー/
16ミリ/222分/1986 年
山路ふみ子賞特別賞
山形県上山市牧野村に伝わる物語を、著名な俳優と村人が共演するドラマとして再現しながら、稲の成長など、自然の動きを交錯させ、13年間の時をかけて作られた、世界映画史上でも類のない、壮大な作品。
★6月22日(日)14時の回終了後、山根貞男さん(「映画を穫る」編者・映画評論家)と鈴木一誌さん(DVDブック「小川プロダクション『三里塚の夏』を観る編著者/ブックデザイナー)の対談有
 senentheatre 『京都鬼市場・千年シアター』 千年シアター 6/22 19:00 7/10 12:30
監督:小川紳介/製作:伏屋博雄/撮影:牧逸郎/カラー/16ミリ/18分/1987 年
1987年の夏、京都五条千本の空地に、土と藁、葦、丸太でできた「1000年刻みの日時計」専用の映画館ができた。劇場を建設した人々を描く。
amoviecapital01 『映画の都-山形国際ドキュメンタリー映画祭’89』 映画の都  6/22 19:00 7/10 12:30
企画:山形市(第一次撮影)監督:飯塚俊男/製作:伏屋博雄/撮影:大津幸四郎(第二次撮影)飯塚俊男・栗林昌史・小川紳介/撮影:加藤孝信 構成:小川紳介/カラー/16ミリ/93分/1991年
1989年10月に開催された<第一回山形国際ドキュメンタリー映画祭>を記録。同年は天安門事件とベルリンの壁崩壊の年。単なる記録ではなく、時代の精神に満ちた映画となった。助監督として小川プロを支えてきた飯塚俊男のデビュー作。参考上映作品
『青年の海‐四人の通信教育生たち』 青年の海 6/21 12:00 7/6 20:00
監督:小川紳介/撮影:奥村祐治/製作:「大学通信教育生の記録映画」を作る会
1966年/モノクロ/16ミリ/56分
通信教育学生が、文部省の制度改悪に反対運動を起こした出来事の記録。学ぶことの苦しさを訴えるだけでなく、学生たちの学ぶ事への懐疑にまで踏み込む。大学闘争への予感を伝えて、小川プロの出発点となった。小川紳介第1回監督作。
 assatsu 『圧殺の森‐高崎経済大学闘争の記録』 圧殺の森 6/23 19:00 6/25 15:30 6/29 12:00
7/4 12:30
演出: 小川紳介/撮影:大津幸四郎/録音:久保田幸雄/製作:記録映画 『圧殺の森』 製作実行委員会+自主上映組織の会/白黒/105分/1967年
高崎経済大学の学園闘争の記録。裏口入学が問題となり、学生たちは学内にある学生ホールを占拠し学校と対立した。当事者たちの中に入り込み、彼らと同じ視点から描く小川伸介の作風を確立した記念碑的作品。
reportofnarita01 『現認報告書 羽田闘争の記録』 羽田闘争の記録 6/22 12:00
演出:小川紳介/撮影:大津幸四郎/録音:久保田幸雄/製作: 上映実行委員会+岩波映画労働組合+映像芸術の会+グループびじょん/ 白黒/16ミリ/58分/1967年
10,8佐藤首相訪越阻止闘争(1967年)の京大生死亡事件を追う
『小川プロ訪問記』 小川プロ訪問記 6/25 12:30 7/2 15:00 7/7 12:30 7/8 18:00
製作・演出:大重潤一郎/撮影:堀田泰寛/出演:大島渚・小川紳介/16ミリ+DVカム/62分/1981年
日本デザイン会議の会場で上映するために、大重潤一郎が大島渚を山形県牧野村に招き、牧野に居住する小川紳介との会話を記録した。
★7月8日(火)18時の回終了後、瀬々敬久(監督) トーク 聴き手:石坂健治
 devotion 『Devotion 小川紳介と生きた人々』  Devotion  6/26 12:30 7/8 12:30
監督:バーバラ・ハマー/出演:大島渚・原一男・土本典昭・黒木和雄・羽田澄子・白石洋子
ロバート・クレーマー/製作:パンドラ/カラー/DVカム/82分/2000年
山形国際ドキュメンタリー映画祭2001特別招待他
一人のアメリカ人女性監督が、審査委員長として出席した山形国際ドキュメンタリー映画祭で、小川紳介監督と小川プロと作品に関心を抱き、再来日して、スタッフだった人々や同時代を生きた映画人を訪ねた。貴重な証言が収められている。
『映画の都 ふたたび』映画の都 ふたたび 7/9 12:30
監督・編集:飯塚俊男/撮影:渡辺智史/録音:甲藤勇/音楽:金子俊郎
製作:アムール/カラー/ビデオ/90分/2007年
山形国際ドキュメンタリー映画祭が始まって20年。民営化で揺れた山形映画祭を支える人々に、ボランティアの<映画祭ネットワーク>がある。監督自身の生き方を重ねながら、彼らの活動と映画祭を担っている人々の魂を描く。 

開催期間 2014年6月21日(土)~7月11日(金)作品提供 アテネフランセ文化センター/映画美学校/アムール/神戸映画資料館/パンドラ協  力 神戸映画資料館/土本基子/neoneo
主  催 アムール+パンドラ

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